30周年

先日、SNSに「このスポーツは誰とやるかで全く違う味になるから、何年やっても飽きない」みたいなことを投稿して、そのときにふと気づいたのですが、小学校1年生で始めたサッカーも今年で何と30周年!
飽きやすい性格で、こんなに長く続いたことは他にありません。

サッカーとの出会いは突然でした。
まず、小学校1年生の頃の僕はスポーツとは無縁の大人しいインドア少年。
当然、運動神経は壊滅的で、徒競走は保育園のときから万年ビリ。
体育やるぐらいなら教室で勉強の方がマシだと思っているような子どもでした。

幸い、外で活発に遊ばなくても学校で一緒に居てくれる友だちを早々に見つけ、入学して間もなく僕の平和で静かなスクールライフは確固たるものとなったかのように思えました。

しかし、夏休み前ぐらいだったでしょうか。
何とその唯一の友だちが突然「俺サッカー習うわ!」と言い始めました。

Hey Brother!どうしたんだよ突然!!
僕たちは休み時間に外に出ないことを誓い合った仲じゃないか!
いきなりそんな野蛮な世界に飛び込むなんて正気の沙汰とは思えない!!!
とまで思ったかどうかはわかりませんが、僕にとっては青天の霹靂です。

しかし、何故か彼の意思は固そうです。
こうなったらクラスのインドア君は僕だけになります。
それは困った。
仕方なく僕も彼と一緒にサッカーを始めることになりました。

元々運動神経が悪い上に、渋々参加してネガティブなマインドで練習してるんだから、そんなヤツが上手くなるはずもなく。。
1年生、2年生は持病の喘息を盾に、ほぼ幽霊部員としてチームに在籍していました。
この時点でサッカーのことはこれっぽっちも好きではありません。
しかし、学年1クラスの小さな学校ですし、僕の学年は男子18人のうち11人がサッカーをやっていましたので、練習サボりすぎてサッカー仲間と気まずくなると、かなり生きづらい世界が待っていることが予想されます。
病弱キャラを装いつつも、いい塩梅で練習に顔を出すようにしていました。

そして、3年生になったある日のことでした。
いつものように心ここにあらずな感じで練習をこなし、最後のゲームの時間に。
これが一番辛い。
部員が少ないので、ゲームは1年生から6年生までごちゃ混ぜ。
敵うはずのない上級生に立ち向かわされ、怒られながら過ごす時間の理不尽さよ。

しかし、その日のゲーム。
たまたまゴール前に立っていたときに、たまたま自分の目の前にボールが転がってきて、一応習ってきたインステップキックで振り抜いたら、ゴールネットが揺れて、みんなが自分に駆け寄ってきて・・・

今まで経験したことのない快感。
何とも言えない高揚感。
みんなの喜ぶ顔。

今まで根暗な感じで育ってきた僕にとって、それはあまりにも新鮮で感動的で。
本当にこんな単純でアホみたいですが、あの瞬間からサッカーが僕の生き甲斐になり、あの感覚を「もう一回、もう一回」と追い求め続けた結果、30年も辞められずにここまで来てしまいました。笑

残念ながら「30年もやってそれかよ」と言われるような実力ですが、このスポーツを続けていなければ見れなかった景色、味わえなかった感動、出会えなかった人が、今思いつくだけでも本当にたくさんあって、人生を豊かにしてもらったなと感じます。

そして、今はサッカーからフットサルがメインに変わりましたが、毎日ボールを蹴る生活はこれからも続きます。
最初の話に戻りますが、このスポーツは誰とやるかで全然違うものになります。
僕で言うと、市リーグのCordisとベテランリーグのENDLESS STORYでは別競技かと思うほどスタイルが違いますし、個サルでも曜日やメンバーによってかなりプレーを変えています。
だから、その日一緒にやるメンバーの中で自分のプレーの最適解を探す作業は毎回毎回が新しいゲームで、本当に飽きることがないし、30年やってきた今でもまだ新たな発見がたくさんあります。
こんな面白いスポーツ、絶対やめられませんね。

サッカーに出会わせてくれた旧友、続けさせてくれた両親、そしてこれまで一緒にボールを蹴ってきた数え切れないほどのフットボール仲間の皆さんに感謝。

これからも宜しくお願い致します。