新居浜太鼓祭り2022

10/16(日)~10/18(火)
コロナ禍で3年ぶりの開催となる【新居浜太鼓祭り】に参加するため、故郷である愛媛県新居浜市に帰省していました。

一晩で回復しきれなかった疲労感と、祭りが終わってしまった喪失感、そして何か大きなことを成し遂げたわけでもないのに心を満たしてくれる、ほのかな達成感、充実感。
様々な感情を連れて、今日松阪に帰ってきました。

この祭りは「四国三大祭り」とか「日本三大喧嘩祭り」として知られています。
「太鼓台」と呼ばれる、高さ5.5m、長さ12m、重さ3トンの巨大な山車が街を練り歩く祭りで、神事や「かきくらべ」と呼ばれる、担ぎの美しさを競うイベントの際はタイヤを外して、巨大な太鼓台を肩で担ぎ、頭上にまで太鼓台を持ち上げる「差し上げ」の美しさを競います。

(かきくらべはこんな感じ)

この祭りにかける新居浜の人たちの熱量はかなりのものです。
地元を離れて色んな土地で生活してきましたが、この熱量で祭りをやっている街を他に見たことがありません。

コロナ禍で新居浜太鼓祭りも2年連続中止となっており、今年は3年ぶりの開催となりました。
まだ従業員の祭りへの参加自粛を求める企業もあったようで、今年は各太鼓台を担ぐ人数もかなり少なくなっていました。
例年の3~4割減ってとこではないでしょうか。

毎年、かきくらべでの優勝とか、ノーバン(一度も太鼓台を地面に落とさないこと)での神社本殿まわりというのが各太鼓台の目指すところですが、今年は人数が少なすぎてそんなことを言っていられるような状況ではない太鼓台が多かったと思います。

我々浮嶋太鼓台もご多分に洩れず、そのような状況でしたが、「何とか1回は綺麗に差し上げよう」、「絶対担いて本殿をまわろう」という、同じ目標に向かってみんなで力を合わせる熱気はいつも以上のものがありました。

一緒に太鼓台を担いでいる方々のほとんどは同じ町内の方だと思いますが、年代も様々ですし、もう20年近く新居浜から離れている自分にとっては見ず知らずの方がほとんど。
それでも、自分が誇りに思っている太鼓台を同じように愛する「同志」なのです。

そんな方々と同じ棒に肩を入れ、声を合わせ、息を合わせて、太鼓台を差し上げる快感、みんなで声を張り上げることで生まれる高揚感は他では味わえません。

見ている人たちにとっては、今年の祭りは全体的にレベルが低く、感動の少ないものだったかもしれませんが、個人的には今までの祭りの中でもかなり価値ある祭りだったと感じましたし、この祭りのある新居浜に、世界一美しい浮嶋太鼓台のある街に生まれたことを改めて誇りに思えた三日間でした。

今年も浮嶋太鼓台関係者の皆様のおかげで本当に楽しい三日間を過ごさせていただきました。
太鼓台運営は祭りの三日間以外にも様々なご苦労があると思います。
地元の皆様のご尽力によって、こうやって帰ってきて祭りを楽しませていただくことができます。
いつも本当にありがとうございます。