分断

僕の好きなアーティスト「SIRUP」さんのフジロック出演にあたっての声明文です。

とても誠実でいいなと思いましたが、世間の反応は真っ二つ。
非常に厳しい声も寄せられていました。

規模は全く異なりますし、扱うコンテンツのジャンルも違いますが、僕も「人が集う場を作ること」を生業にしています。
人を集めることが悪になる今の世の中において、我々の仕事は誰かに喜びを与えたり、誰かの人生を豊かにしているのと同時に、誰かに不安や恐怖を与え、誰かを不幸にする可能性があるということを肝に銘じておく必要がありそうです。


仮に良い仕事をしたとしても、ザックリ50%には「No」を突き付けられる。
コロナ禍における社会情勢と弊社の売上の推移を見ても、まぁそういうことなんだろうなと感じます。

来ていただける方や、そのご家族の安心安全、自分や家族の生活を守ること、ここまでこの仕事を続けてきた拘りや想い、様々なことを天秤にかけて色々と悩み続けてきましたが、これだけ悩んだ末に突き付けられるNoの破壊力は凄まじいです。

コロナに対する考え方で社会には分断が生まれています。
今の状況も生きづらいし、あれだけ楽しみにしてきた東京五輪を「楽しみ!」と言えない雰囲気も辛かった。

とにかく耐えるべきなのかもしれないし、
信念に合わない仕事を受け入れていく必要があるのかもしれない。

これまで価値観を共有してきた家庭内やチーム内、近しい友人ともこれまで築いてきた前提が通用せず、意見の相違が多発する中で、今必要なのは対話か、不干渉か。

どう立ち回るべきなのかシビアに考えないといけない場面が多くて気が休まる瞬間がない。
生きるのムズいね。

ってクソネガティブなこと書いてたところに、件のフジロックが始まりました。
めちゃくちゃクオリティの高いパフォーマンス、熱いステージ、時に涙しながら誰かに語り掛けるように音を紡ぐアーティスト。
配信なのに画面越しでもビシバシ伝わってくるものがあって、すごいものを見せられたなと。。

何をやっても半分は不正解になるような世の中だけど、どうせやるなら今まで以上に良いもの届ける気概だけは持ち続けておかないといけないなと、アーティストの皆さんから教わりました。

ありがとうフジロック。
いつか苗場に行ってみたくなりました。
早くそういう日が再び訪れることを願っています。