かっこいいオヤジ

1月に入り、フットサルのシーズンもいよいよ佳境を迎えています。

私が運営する「松阪市社会人フットサルリーグ」は昨年12月で閉幕。
「design & wit キサブロー 三重ベテランフットサルリーグ」もDivision-2が閉幕し、Division-1の3節とチャンピオンシップを残すのみとなりました。

その中で、先日開催されたベテランリーグDiv-2の 2ndステージ 最終節
ステージ優勝を賭けた「HIGHLANDPARK vs CENTRALE」の全勝対決が最近観たスポーツの中でも最も感動する試合でした。

絶対に勝ちたい状況ではあると思いますが、HIGHLANDは現役時代に一度は東海リーグまで登りつめたチームですし、CENTRALEもベテランリーグDiv-1の優勝経験があり、Div-2のタイトルにそこまで強い拘りがあったとは思えません。
真意はわかりませんが、タイトル云々よりも目の前のライバルに負けたくない想いがぶつかりあった試合だったのではないかと感じました。

1点を争う好ゲームは最後までもつれて、結局2-2のドロー。
得失点差でHIGHLANDPARKの優勝となりました。

とても激しく、攻守の切り替えも多かったので、審判していても高い集中力と運動量が求められたゲームでしたが、両チームともにリスペクトがあり、フェアで、久々に心の底からレフェリングが楽しいと感じられる試合でした。
2-1でリードするCENTRALEが終盤にPKで追いつかれてしまったのですが、このPKの笛を吹くのが本当に心苦しく感じられるほどCENTRALEの勝利への想いに心を動かされましたし、同点に追いついて、このまま終わらせれば優勝できるHIGHLANDが最後まで逆転勝利を目指して攻めに出た姿も僕にはかっこよく映りました。

優勝決定戦ということもあり、たくさんの方が観戦されていました。
他の方にあの試合がどう映ったのかはわかりませんが、僕にはプロの試合も含めて、最近観た中で最も感動した試合になりました。
(数年前の松阪市リーグ「BAR vs Cordis」の試合も同様に感動したことを覚えています。)

スポーツにおける「感動」とは・・・

芸術的なテクニックや人間離れした身体能力に感動させられることもあるでしょう。
しかし、スポーツが与えてくれる感動って、やっぱりそれだけじゃない。

「松阪のおじさんリーグの2部」
こんなカテゴリーでも人の心を動かすような熱量の高い試合が間違いなく存在します。
それはただ試合だけを一生懸命やっていても生まれようのないもの。
この試合の向こう側にあるものが想像できるからこその感動だと思います。

この1試合に勝つために筋トレしたり、ランニングしたり、他のチームより先に集まってみんなでアップしたり、話し合ったりする姿が想像できますし、僕の場合は実際にそういう努力をされている方を見てきた部分もあります。
そして、その背景にはきっと練習時間を確保するために仕事を早く終わらせたり、子どもを早くお風呂に入れて寝かしつけたり、出かける前に皿洗いして奥さんの機嫌をとったり、仕事や家庭との折り合いをつけるための努力があるはずです。
そうやって、どうにか生み出した限られた「自分の時間」の中で、コツコツと勝つために努力している人たちがいるからこそ与えられた感動なのではないでしょうか。

お金を払っても観たいと思えるような素晴らしい試合でした。
これからもこのような素晴らしい試合にひとつでも多く関わりたい。
そのために、多くの方が熱く目指せるような舞台、頑張るオヤジが輝ける場を作っていきたい。
改めてそう感じました。
両チームの皆さん、素晴らしい経験を本当にありがとうございました。

父親として

最近息子がボールを蹴り始めたということもあり、子どものスポーツとの関わり方について考える機会が増えました。

今は自分たちの頃と比べて、子どものスポーツに熱心な親が多いと思います。
それ自体は素晴らしいことです。
愛のある応援は子どもたちの力になると思いますし、家庭で話題を共有できることも良いですよね。

しかし、少々入れ込みすぎ、やりすぎだなと感じるケースも増えています。
子どものプレーに対して、ああしろ、こうしろ。
もっと練習しろ。努力しろ。
通うチームやスクールも親が決める。
負けたら説教。

自分が叶えられなかった夢のリベンジや親のステータスに子どもを使っているように見えることさえあります。(きっとそうではないと思いますが)
これでは子どもたちも楽しくないでしょう。

スポーツに限ったことではなく、我が子に入れ込みすぎている親御さんを見ていると「あなたの人生はどこにいったの??」と感じてしまいます。

もちろん、我が子が可愛いことも、より良い人生を歩んでもらいたい気持ちもわかります。
自分のことより子どものことを優先しないといけないのが親だということも理解しています。
しかし、大人になった今の自分には何の夢も目標もなく、努力することもなく、ただガミガミと怒る親に子どもは憧れるでしょうか。
その「頑張れ」に説得力はあるのでしょうか。

価値観のことなので、自分が正しいと言うつもりはありませんが、
僕は子どもの前で夢を語れて、その夢に向かう背中を見せている親の方がかっこいいと思います。
仕事でも趣味でも、大きいことでも小さいことでも、何でも良いと思うんです。

少し前のことですが、子どものスクール中にリフティングの練習をしているお母さんを見かけたので話しかけてみました。
話を聞いてみると「子どもに負けたくなから私も毎日練習しているんです。やっぱり難しいですね。」と。
きっとこのお母さんのお子さんはもっともっと上手になるし、サッカーが好きになると思いました。
「練習しなさい」と何度怒るよりも説得力があると思います。

ベテランリーグに話を戻しますが、ここには子どもを育て、我が子の夢を本気で応援しながらも、自らが先頭に立って夢に向かっている、かっこいい父親がたくさんいます。
プロになれなくても、自分の好きなスポーツを続けることで幸せな人生が待っていることを身をもって教えている父親がたくさんいます。

僕もそういう父親でありたい。
これから大きくなって、色んなことを理解し始めるであろう我が子たちにそういう背中を見せていきたい。

子どもたちに優勝トロフィーを見せてあげたいので、今週末の県リーグ最終節に向けて、最後まで逆転優勝を信じて準備します。

【三重県フットサルリーグ2019 2部】
第7節:2020年1月19日(日)11:15キックオフ
@三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 体育館
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いよいよリーグ最終戦。
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